信州大学医学部第二外科

心臓血管外科部門・乳腺内分泌・呼吸器外科部門のスペシャリスト、
信州大学医学部外科学講座(外科学第二)です。

HOME > お知らせ > 私がなぜ外科に入ったか.

お知らせ

Dr.オバマのOne Voice

2010.03.24

私がなぜ外科に入ったか.

先日,信州医学雑誌から「私がなぜ現在の科目を選んだか」というコーナーの原稿を依頼されました.せっかく作ったので,ブログにも掲載してみました.

 

 

私がなぜ外科を選んだか.それはきっと,「憧れられたい」「頼りにされたい」という思いからです.


10年前,第二外科(現在の外科二)の実習で出会った3人の先生方のことを今でも鮮明に覚えています.1人目は消化器グループの梶川昌二先生.病棟で手術着のまま仕事をする梶川先生からは,ものすごいオーラが出ていました.当時の私は純粋に「かっこいいな!あんな風になりたい!」と憧れました.2人目は呼吸器グループの近藤竜一先生.症例のことを,やさしくとても誠実に教えてくれ,最終日には外勤先まで連れて行ってくださいました.帰りにおごってもらった焼き肉とビールの味は一生忘れません.外科にこんなにも紳士的で素敵な先生がいることに,とても感動しました.3人目は木曽病院の久米田茂喜先生.実習生の私を連れて,病院内を歩き回り,どの部署に行ってもあっという間に仕事を終わらせてしまい,その活躍ぶりは,まさに縦横無尽であり,いつか私もこんなに頼りにされ,情熱をもち,そして楽しそうに仕事ができたらいいなと,強く思いました.


私は学生時代,いやなこと,つらいことはすぐ投げ出してしまう根性無しでした.サークルは2年間でやめてしまい,本格的にやろうと思ったスノーボードは結局遊び半分で終わってしまい,USMLE合格を目指して始めた勉強は3カ月で挫折しました.そんな自分がいやで仕方なかったのですが,そんな時に,第二外科の実習を受けました.入局を決めることに,不思議と迷いはありませんでした.第二外科に入れば,「頑張れない」自分から脱皮できるんじゃないか,「憧れられる」「頼りにされる」人間になれるんじゃないか,という期待があったためでしょうか.


入局した当時,医局に対して,先輩に対して,絶対で絶大の信頼を抱き,「外科医であること」「第二外科の医局員であること」に,非常に高いプライドを持っていました.今から思えば少し恥ずかしくなるぐらいです.しかし,そのプライドがあったからこそ,いろんなことに努力できたのだと思います.


あれから10年が経ち,私にも後輩ができましたが,私を信頼し,そのことに対してプライドを持ってくれる人がいるかというと・・・  初心にかえって努力しなければならないと思う,今日この頃です.